フードバンクにいがた南
シン・赤ちゃん宅配便 ~安心の子育てもお届け~
新潟県共同募金会の赤い羽根共同募金助成を受け、「シン・赤ちゃん宅配便 ~安心の子育てもお届け~」事業を行ったフードバンクにいがた南の事業を紹介いたします。人と人のつながりが希薄になったことが社会問題となっている中、コロナ禍でその溝が一層深まりました。ネットが普及して生活が便利になった反面、必要な情報をネットから収集することが当たり前となり、つながりを持たぬ世帯の孤立が懸念されます。「シン・赤ちゃん宅配便」では、ひとり親世帯の孤立を解消するため、つながりや信頼関係を築くことを目的とし活動します。
― 食支援を通して「子育ての軸」を育む取り組み ―
いつも私たちの活動を応援してくださり、心より感謝申し上げます。
皆さまからのご寄付・ご支援のおかげで、2025年4月より新たな食支援事業を実施することができました。
本事業では、公式LINEを通じて
「子育ての困り事を抱えている方へ、食支援を通して一緒に困り事を解決していきましょう」
と呼びかけたところ、11世帯(うち5世帯は前事業からの継続支援)からお申し込みがあり、最終的に13世帯のご家庭を支援することができました。
食支援から見えてきた「本当の困りごと」
お申し込み時には、お子さんの悩みや食に関する困りごとを記入していただきました。
その内容は、
・食べ物の好き嫌い
・発達障がいや脳性麻痺など、専門的な配慮が必要な悩み
・物価高騰による野菜や果物の購入の難しさ
・パントリーで受け取った食品を使い切れない
など、多岐にわたるものでした。
食支援は継続的に必要な活動ですが、私たちは今回の事業の目的を
「子育ての軸を育むこと」
と定め、単に食品を「与える」だけではなく、自ら選び、考え、話す機会を大切にした支援を行うことにしました。
2つの食支援と、10〜15分の対話
本事業では、以下の2つの方法を組み合わせて支援を行いました。
① 必要な物を直接届ける支援
支援内容が明確なご家庭には、必要な食品や物資を直接お届けしました。
② 必要な食品を自分で選ぶ支援
地元の産直と連携し、月2,500円分まで利用できるチケットを発行。
指定日に南区健康福祉センターでチケットをお渡しし、その際に10〜15分ほど、
お子さんのことだけでなく、仕事や生活についてもお話を伺いました。
また、「自分の困りごとを言葉にすることが、解決への第一歩になる」と考え、
コーチングの専門家にもご協力いただき、支援される側が主体的に話せる対話を心がけました。
支援を通して生まれた変化(事例より)
ある母子世帯では、仕事では責任ある立場にありながら、疲労が重なったときに初めて「頼ってもいい」と連絡をくださり、本音を話してくれる関係が生まれました。
「困ったときの頼り先」として思い出してもらえたこと自体が、大きな成果だと感じています。
また別の世帯では、家庭環境の影響から荒れがちだったお子さんの言動が、
親御さん自身の気づきと関わり方の変化によって、少しずつ落ち着いていく様子が見られました。
さらに、育児不安と就労不安を抱えていたご家庭では、
対話を重ねる中で自ら情報を整理し、近隣での就職が決まるという嬉しい報告もありました。
支援する側である私たち自身が、「人には本来、問題を解決する力がある」ことを改めて学ばせていただいた支援でもありました。
「子育ての軸」が揺らぐ背景と、その向き合い方
毎月の対話を通じて、子育てに自信を持ちにくい背景には、主に次の3点があると感じました。
初めての子育て、または一人っ子で経験が少ない
仕事が合わない、職場に居場所がないと感じている
自身や家族が精神疾患・発達の特性を抱えている
私たちは、
・親の頑張りを認め、言葉にして伝えること
・評価や助言よりも、まずは「聴く」こと
・必要に応じて関係機関とつなぐこと
を大切にしながら、安心して話せる関係づくりを続けてきました。
一方で、子育てに軸があると感じられる方には、
行政や家族など相談先がある、
過去の経験から問題解決ができる、
仕事を通じて培った判断力がある、
といった共通点も見られました。

我々の団体は、ひとり親世帯を対象に支援活動をしています。食べられないことが原因で親子の自己肯定感が低くなり過ぎないように、児童虐待に繋がることがないようにとの想いで、定期的にパントリーを開催することで親子を見守っています。
今回の活動では、親子と個人的に繋がることにより安心して話ができる信頼関係が築けました。
これも皆さんからのご支援のおかげです。本当にありがとうございます。
これからも、食支援を通してひとり親世帯が孤立しないよう活動を続けていきます。今後も応援よろしくお願いします。


カード決済や電子決済でご寄付いただけます。
市区町村や支えたい活動を指定してのご寄付も可能です。
令和7年度
募金目標額
464,772,000円
お好きなタイミングでも
寄付いただけます
新潟県共同募金会へのご寄付は、寄付金控除の対象となります。
確定申告を行うことで、(寄付金の額の合計額- 2,000円) × 40%の金額分、
所得税が還付されます。